講演4 21日(日)10:30〜12:00 「POTAの紹介と最近のものづくり事情」原口 忠(7L4WVU)
演 題 「QRPやロッドアンテナでも楽しめるPOTAの紹介と最近のものづくり事情」
講 師 アマチュアキットクリエイターズ(AKC) 原口 忠 氏(7L4WVU)
内 容
ここ数年でPOTA(Parks On The Air)の人気が急上昇しています。24時間いつでも世界中のアマチュア局の誰かが公園に移動して電波を出し、公園移動局を追っかけるためにワッチしている局も増加しています。
POTAの人気の秘密は、QSLカード交換不要でアワード発行まで電子データで無料で行われるという画期的なプログラムにあります。加えて、アワードには、公園数や海外エンティティ数を集めるだけでなく、例えば同じ局と沢山交信したり、早起きして交信すれば獲得できるようなユニークなアワードなどもあり楽しみ方も沢山あります。
私は、2年前からPOTAを自作QRPトランシーバーで始めました。日本各地をリュック一つで旅行しながら7MHz 5Wと2メートルの長さのロッドアンテナで移動運用をしています。昔であれば、こんな設備では楽しめないところですが、FT8とPOTAのSPOTシステムのおかげで、簡単な設備でも交信を楽しむことができるようになりました。
講演では、人気のPOTAの概要と楽しみについて紹介。併せて、アマチュア無線の自作についても、基板は安く海外発注、そしてケースも3Dプリンターで簡単に作れるようになっているので、最近の自作事情とともに実際にPOTAで自分が製作して使っている無線機やアンテナについてお話しします。
講師紹介
1961年神戸市生まれ。小学生のころに流行していたBCLに興味を持ちラジオ作りを開始、学生時代はアマチュア無線機やアンテナの自作に熱中。国内通信機器メーカに就職後は放送用送信機などの設計を担当。1989年からJICA青年海外協力隊員でヨルダンに派遣されモノづくりを指導した。
アマチュア無線は長年QRTしていたが、1997年に自作トランシーバーのみで7L4WVUを開局、DXCC330エンティティと交信した。
その後、ハムフェア自作コンテストに挑戦、2018年に総務大臣賞を受賞。現在は、自作の楽しみを伝えることを目的に、アマチュアキットクリエイターズAKCというグループで仲間とともに各地のイベントに出展、オリジナル製作品やキットを頒布したり、YouTubeで自作関連の動画配信なども行っている。
POTAは、2023年秋から始めて、小型トランシーバーとアンテナを実験しながら日本各地の600以上の公園からオンエア。POTA Top Activator ランキングで2024年度に世界2位となった。